13 光の波動性と粒子性 ~光の完全理解へ~ [ 2017-11 -30] |
光が持つ2つの相反する性格、粒子と波の二重性を示す有名なヤングの実験があります。理解することが困難な量子論の象徴の一つです。1805年ころ行われたトーマス・ヤングの実験から200年が経つ現在、光の正体は、詳細かつ高度に研究されています。しかし、それでもなお、光の完全理解には至っていません。根源的な自然の仕組みが、深遠な謎として人智の侵入を拒むかのように横たわっているからです。光の理解は、この深遠な謎に直結するものです。
深遠な謎に挑戦している研究もあります。現在世界の最先端物理学者が研究している超弦理論と天才物理学者 湯川秀樹博士 が研究に没等した「素領域論」です。そして、私が発見したエネルギー体理論です。エネルギー体理論は、素領域論の発展形とも言えます。超弦理論は、1次元の弦の振動から2次元の膜の振動と進んでいます。エネルギー体理論は、3次元のエネルギー細胞体(素領域)の振動です。超弦理論とエネルギー体理論は、現在平行線を走っていますが、近い関係にあると私は見ています。ちょっと横道にそれましたが、今回の記事で光の姿がほぼ完全に理解されます。
光子の発生から説明します。光子(電磁波)は、電子の運動エネルギーが電子から分離したものです。その電子は、エネルギー体が自軸を中心に波動として回転して形成されています。中心部は粒子性、空間に広がった裾野部は電磁場の性格を示します。電子にエネルギーが与えられると、広がりのある面(板の面)を進行方向に向けて移動しようとします。このとき、静的エネルギー体を圧迫し、静的エネルギー体にエネルギーの高まりである運動エネルギーを波動として生じさせます。電子は、この運動エネルギーに引きずられて運動します。電子が、運動方向を変えて振動すると、運動エネルギーが電子から分離して、電磁波となります。(団扇を扇いで風を起こすイメージ) ここでは、電子の振動である電子遷移を例に説明します。
原子にエネルギーを与えると、基底状態にあった電子は、励起状態に移ります。そうすると、電子は高エネルギー準位の軌道に移りますが、電子は逆向きの圧力を受けて、瞬間的に低エネルギー準位の軌道に移ります。この時、電子の運動エネルギーが電子から離れて光子となります。この電子遷移と光子の発生の繰り返しが、光子の振動数です。光子の波長は、振動の間隔で、光子の板を側面から見た厚さとなります。電子は、広がりのある面(板の面)を進行方向に向けて移動します。電子が遷移するときも同様です。従って、電子から離れた光子も、広がりのある面(板の面)を進行方向に向けて移動します。
次に、光子がスリットのあるボードに衝突して、干渉が起こる様子を見ましょう。光源の中で、電子は様々な方向に進んでいますが、簡単のため、ボードに正面から衝突する光子だけに限定しましょう。光子には、スピンを伴う光子のエネルギーと運動エネルギーがあります。光子がボードに衝突する直前、光子とボードに挟まれた空間のエネルギー細胞体群は、圧迫され収縮し、エネルギーレベルが高くなります。図38です。
図40は、エネルギー細胞体で、波動の山と谷ができる様子を描いています。ただし、エネルギー細胞体の働きを理解し易くするための図で、リアルな図ではありません。
2つのスリットがあるボードを光源の前に置きます。光源から出る光子は、あらゆる方向に放出され、前に置かれたボードに衝突します。光子の広がり面(板面)が、正面から壁に衝突するものもあれば、斜めに衝突するものもあります。ボードとスクリーンの間には、2つのスリットから回折波が発生し、干渉します。図41
注意 スクリーン上にできた干渉縞は、光子の中心の粒子部と側面がスクリーンに衝突してできた点と線からなっています。
位相を揃えるため、2つのスリットがある二次ボードと光源の間に、1つのスリットがある一次ボードを置きます。光源からあらゆる方向に放出される光子の位相を、一次ボードのスリットにより、光子の広がり面が二次ボードに正面から衝突するよう揃えます。一次ボードと二次ボードの間の空間に、二次回折波が出来ますが、特別な作用はしません。中心の粒子部が一次ボードのスリットを抜けた光子だけが、一次ボードを通過し、他の光子はカットされます。光子の中心の粒子部が、一次ボードのスリットを抜けるとき、広がり面はボードに衝突して小さくなりますが、スリットを抜けると、元の大きさに広がります。そして、光子は、二次ボードに向かいます。
二次ボードに向かった光子は、二次ボードの2つのスリットの先の空間に、二次的な回折波を発生させ、干渉縞ができます。一次ボードのスリットを通過する時の微妙な位置により、光子の回折角度が異なります。そのため、二次ボードの2つのスリットのどちらかに入る角度で進む光子もあります。二次ボードのスリットに入った光子は、低エネルギー状態の干渉縞を通って、スクリーンに衝突し、点状の光の痕を残します。図42
主として、「Photonてらす」浜松ホトニクス株式会社運営、Wikipedia ヤングの実験、Wikipedia 回折 を参考とさせて頂きました。